PICライタはキット/製品を含めいろいろ出されていますが、そのほとんどがパラレル(プリンタ)ポートか、シリアルポートへ接続するタイプのもので、USB対応となっているのは、ほとんどがUSBシリアル変換器を介して接続するものでした。
そこで、UM-FTB245を使ってシリアル変換器/ACアダプタのいらないライタが出来ないか検討してみました。
概略仕様
●UM-FTB245を使用し、AN589(A PC-Based Development Programmer for the PIC16C84)を応用
●電源はUSBバスから供給(ACアダプタは使用しない)
●なるべく簡素、かつ高速に書き込みできるようにする
●入手性の良い部品を使用する
●書込制御プログラムは新規に自作する
●オーソドックスなFlashタイプのもの(とりあえずPIC16F84A)に対応、そのほかは暫時
回路概要
AN589の接続回路を参考に、パラレルポートタイプのUM-FTB245を使用して回路を考える。
書き込み電圧はコッククロフト-ウォルトン回路で昇圧しツェナーダイオードで13Vを生成する。
デバイス保護のため読み書き時のみデバイス電源を加えるようにする。
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ハード検証
Vpp生成回路
書き込み用電源(コッククロフト-ウォルトン回路)でどの程度の電流がとれるか性能を確かめる。
回路構成を出力1ヶと2ヶの組み合わせで74HC14または74AC14を使用した場合での出力可能な電流値を測定してみると右表のようになった。
ワンタイム版のPIC12Cxx,PCI16Cxxなどは50mA必要なのでこの回路では不足するが、フラッシュ版ではほとんど必要としない(PIC16F84でVpp電流は200uA)ので今回は74HC14を使用する。
リセット信号
UM-FTB245から出力されるPWEN#信号を反転してリセット信号にする。
PWEN#信号は、モジュール内の制御ICが初期化されるまでハイインピーダンスになっているのでプルアップ抵抗をつける。
転送速度
参考資料
◎DS30277 In-Circuit Serial Programming? (ICSPTM) Guide
30277d.pdf Microchip Technology Inc.
◎AN589 A PC-Based Development Programmer for the PIC16C84
00589a.pdf Microchip Technology Inc.
◎AN656 In-Circuit Serial Programming of Calibration Parameters Using a PICmicroR Microcontroller
00656b.pdf Microchip Technology Inc.
◎AN910 PICmicroR Device Programming: What You Always Wanted to Know (But Didn’t Know Who to Ask)
00910b.pdf Microchip Technology Inc.